百合好きの紳士淑女の皆ならすでに読んでいると思うがこれから百合の世界に染まっていく方々のために紹介したい。
百合漫画初心者はまずこの本を読んでほしい。
絵を見て抵抗感を持つ者がいるみたいだが、読み進めていくと絵を気にしないどころか大好きになるくらいこの本に夢中になるだろう。
ストーリーは王道百合でゆっくりと友情を育み、そして愛情へと昇華してゆく。
百合作品の基本をしっかり押さえた作品であるが、この本独自の魅力もしっかりとあり百合初心者にとてもオススメできる。
熟練者の皆は何度も読みなおしていると思うがもう一度読み始めてみよう。私もまたこの本を手に取ることにする。
ストーリーは「山中 ひろみ」と「中谷 エミ」が図書室で会話するところから始まる。
図書委員のエミが書いた部誌をひろみが気に入ったのをきっかけに会話をする仲になり、友達となる。
そしてひろみ、エミと友人たちの笑い多めの日常生活がメインの話が続いていく。
他作品にあるような困難を頑張って乗り越えたり、何かしらの敵と戦ったりといった劇的なストーリーではないが、日常生活の中でひろみ、エミがゆっくりと友情を確認し合っていく様はとても良きものである。
そして時間が経ち、友情から恋心が芽生えはじめ愛情と変わり、より尊いものとなっていく。
また、この本の凄いところはストーリーだけではない。
我々読者だけではなく、百合作家様にもファンが多い。この1冊に17名の百合作家様がゲストとして参加している。
私は今までに色々な作品を見てきたが、こんなにも多くのゲストがいる作品は見たことがない。
なんならたくさんの百合作家様が登場するアンソロジー系の作品ですら17名という人数が参加しているのを見たことがない。
参加ゲスト(五十音順 敬称略)
蒼樹うめ、迂闊、宇仁田ゆみ、kashmir、かずまこを、鬼龍駿河、黒井緑、シギサワカヤ、志摩時緒、竹宮ジン、中村明日美子、林家志弦、ハルミチヒロ、panpanya、平方イコルスン、藤生、水谷フーカ
以上の方々が参加してくださっている。
ゲストページは各1ページずつだが、ここだけでも十分に買う価値はあるだろう。
実際、ゲストページ目当てで購入し、本編にどハマりした読者も多いと聞く。
愉快で笑える日常とページを進めるたびに尊くなっていく百合ストーリー、そしてこれからたくさん見るであろう百合作家様のショートストーリーと楽しめるところがとても多い作品である。
百合熟練者もこれから百合を知っていく未来の同士達もぜひ一度読んでみてほしい。
この本で百合を堪能することでこれから嗜むであろう百合作品をより一層楽しむことができるだろう。
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