吸血鬼ちゃん×後輩ちゃん(著 嵩乃朔氏)は吸血鬼の先輩と人間の後輩の感動系恋愛ストーリーである。

真っ先に言っておく。超泣ける。
マジで泣ける作品である。筆者は今まで読んだ本の中でこんなにも涙を流したことはないというくらい泣いた。

吸血鬼物によくある血の描写だが本作は結構しっかり描いている。
最初はあまり血が見えずグロ系が苦手な筆者は安心していたが結構苦しくなるシーンが出てきたりしたため、血の描写が苦手な人は要注意である。

また、R18作品ではないが吸血シーンが結構過激でえっちいため外出時などに読むときは気をつけよう。



本作は主人公「絢藤 沙羅」が転入してくるところから始まる。

沙羅は極度の赤面症で人と関わるのが苦手な性格だが、友達がほしくて毎日頑張っている。

紳士淑女の皆なら分かると思うがコミュ症が友達作るのはかなり難しい。もちろん沙羅も例外ではない。私も苦手だ。

昼休みにクラスメイトが楽しそうにしているのが苦手な沙羅は一人外に出てお弁当を食べれそうな所を探しているとオシャレな建物を見つける。

学校のパンフレットに大学と併設のカフェがあると書いてあったのを思い出しこの建物がカフェだと思い中に入ってみることにした。

建物内を歩いていると先生「刀祢 紫苑」と生徒「沢ノ瀬 葵衣」がえっちいことをしているのを目撃する。

慌てて隠れると「花厳 アイリス」がやってきて止めに入り、秘密の会話をするが途中隠れていることがバレてしまい逃げてしまう。

しかし生徒会長であるアイリスにより校内放送で生徒会室まで呼び出されることになる。

それから濃厚な百合展開を繰り広げた後、吸血されてしまう。

吸血した者とされた者は1日1回吸血しないと禁断症状が出るという。

そのためこれから毎日いちゃいt…吸血することとなる。

吸血鬼であるが故に特殊な環境で育ったため、あまり遊んだことのないアイリスと友人のいない沙羅が一緒になってすることといえば、もちろんデートである。

仲良くデートし、吸血を行い、体調を崩せば家まで看病に来る。もう恋人と言っても過言ではないだろう。

吸血を重ねるたびに相手を思う気持ちが高まり、2人で過ごす時間はとても尊く美しいものとなる。

この時間が永遠に続けばいいのにと思ってしまうほどに2人の関係はより深いものとなっていく。

















・・・・・・・運命に逆らうことはできない。

















1巻の最後に衝撃的な事実を知ることになる。
それ以降の話は自分の目で確認してほしい。

私がこれ以上語るとしたら涙なしで読めないということくらいだろう。

全4巻で完結しているがかなりしっかりしたストーリーで読みごたえある作品のため、凄くボリュームあるように思えた。

特に最終巻である4巻は本当に素晴らしく涙が止まらない。

何度も何度も涙を流し読み進め、また涙する。


とても美しく尊い作品である。ぜひ1度読んでみてほしい。
そして良かったと思えたならまた別の友人にも勧めてほしい。
この名作がもっと世に広がることを心から願っている。